今回は、コストをお金だけで捉えない考え方を解説していきます。
時給とは
まず時給とは、文字通り時間あたりに稼ぐ金額を表します。
他の記事でも紹介した通り、時間を切り売りしてお金を稼ぐモデルは、結局はお金のために働き続けることが必要な発想なので、長期的な視点に立てば推奨はしていません。
ですが、不労所得が生活費を上回る、いわゆるクワドラント上の右側に最短で行くためには、効率的に会社員給料だけで稼ぐという生活から脱却する必要があります。
この記事は、長期的に右側のクワドラントを目指す会社員へより効率的な考え方を紹介するものです。
年収とは
皆さんは普段、仮に稼ぎについて友人や知人と話す場合、その期間をどのように設けるでしょうか。
通常、年という期間を設定し、年収という表現で語られることが一般的かと思います。
これは、転職市場などでもほぼ年収で提示されるかと思います。
この年収という考え方は雇用する際に非常に便利な考え方です。残業代やボーナスも含む金額のため、コスト管理がしやすく、ボーナス月の違いや季節変動しがちな残業代もおしなべて表すことができるため、二者以上の比較をする際に便利な指標になります。
稼ぐ力があるのはどっち?
例えば下記の2通りの稼ぎ方があるとします。
①ハチャメチャに残業をし、土日もつぶしているけど年収1,000万円
②毎日定時に帰ることができるけど年収800万円
「どちらが稼ぐ力のある働き方があるか」と問われたらどう考えるでしょうか?
「稼ぐ力」という観点で見ると、後者の年収800万円の方が稼ぐ力があると考えています。
その根拠は、シンプルに時間当たりの収入が大きいからです。
会社員で時間を切り売りするという考えの下では、その時間単価は上げるに越したことはありません。これでもし、前者の1,000万円の方が稼ぐ力がある!と考えた方は、時間やその他のリソースを消費していることに鈍感な可能性があるということです。
時間単価とは
もう少し、この話を掘り下げます。
先ほど800万円の方が稼ぐ力がある、と考えた方もこの質問はどうでしょうか。
「時間単価はどのような式であらわされるか」
単純に考えると、月収÷月間勤務時間という計算式であらわされそうです。しかしこれは少しだけ誤っています。
分母の時間ですが、ここには残業を含む勤務時間ではなく、会社で働くために使った時間全てを入れましょう。会社に行くための準備にかかる時間や毎日の往復通勤時間などです。結局、時間を切り売りする私たちは、会社のために使った時間全てに対する対価として報酬を得ているので、ここで「それにかかったすべての時間を入れる」という考え方はとても重要になってきます。
時間をコストとして捉える
そう考えると、この時間単価をあげようと考えた時に、真っ先に変えられそうなのは通勤時間です。
勤務地から遠くの家賃の安いところに住みたがる人がいまが、そういう方は損をしている可能性があります。ここでいう損とは、経済合理性において損をしている可能性です。
会社のために捧げる時間が大きくなるので時間単価は目減りします。
しかし、もし経済合理性を考えオフィスに近いところに引っ越して、ダラダラする時間が増えるだけではただのぜいたく品の買い物と変わりません。
この空いた時間でお金を稼ぎましょう。
例えば片道1時間を15分に短縮すると自由時間がどれだけ増えるのか・・?
1時間半/日 、30時間/月(通勤日数20日)
となります。
都心に住むことで家賃が3万上がったとしても、この空いた時間で時給1,000円ぽっちの仕事をすれば元を取れることになります。
もっと言えば、時給2,000円の仕事をすれば、むしろ得をすることになります。
もちろん人によって状況が大きく違ってくると思いますが、少なくとも「家賃はお金をかけてはいけないから郊外に住む」というある種の思考停止は避けましょう。
空いた時間で稼ぐ
空いた時間で稼げ!と言いましたが、別に副業をする必要は必ずしもありません。
もっと時間軸を長期的にして、自己投資をしてもよいです。語学を学習したり、副業に使えるスキルを身に着けたりです。
これらは即金性は低いですが、中長期的に稼げる、金になるという計画さえ立てられれば、家賃の増加分も同じ考え方でペイできます。
このように「お金のみのコストを考え、時間のコストを考えることができていない」という思考停止の例は巷にあふれています。
例えば、100円の値下げのために10分並んだ場合、時給600円の労働していることになります。
その値下げが行列に並ぶ時間的なコストに見合った値下げ幅なのかは考えるべきです。
並ばない店で同じ商品を買って、空いた10分で価値あることをしましょう。
また、全自動の家電もまだお持ちでない方は検討してもいいかもしれません。
毎日の家事に使っている時間が仮に短縮できるのであれば、家電などを購入するお金的なコストは安上がりになる可能性もあります。
特に乾燥まで自動で付いた洗濯機は時間の節約という観点ではかなり自由になります。
家事に関しては家事代行もぜひ積極的に検討してみてください。繰り返しになりますが、お金を使って贅沢をしよう!という発想ではなく、お金だけのコストで考えず、時間もコストとしてとらえることでより最適な形でお金や時間などのリソースの配分を決めよう!という発想です。ぜひ、検討してみることをお勧めします。
まとめ
4つのクワドラントの左側にも属する会社員は、お金のために時間を売っているような状態、つまりお金で時間を買う、の逆向きの動きであることがわかります。ぜひ、効率的にそのエリアは卒業し、しっかりとリターンを検証してお金で時間を買うということも選択肢の中に増やしていきましょう。
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