今回は、どのような学びを得るときでも共通する根本的な考え方を解説していきます。小手先のテクニックではなく、どんな内容でも、どんな方法でも使える方法を身につけていきましょう!
小学生に教えるつもりで勉強する
何かを学ぶとき、自分が学んだ後に小学生でも分かるように教えるという前提をおくだけで、あなたの学びを深く、濃くすることができます。ポイントは3つです。
- 原理原則を理解できる
- 要点を理解できる
- 学びが定着する
この3つのポイントを押さえながら、普通に学ぶ場合とどんな違いがあるのかを見ていきましょう。
今回は「お金の仕組み」について一冊の入門書を使って勉強して、マネーリテラシーを上げることをゴールとして進めていきます。
①原理原則を理解できる
まず、普通に学ぶ人も、小学生に教えるつもりで学ぶ人も同じように入門書を読んでいきますが、「株式会社の仕組み」の項目で少し躓いてしまいます。ここで両者に差が出てきます。
普通に学ぶ人
株式会社自体は知ってるし次の項目は読むと理解できそうだし、読み進めるか
普通に学ぶ人は、このように明確に理解しないまま先へ進んでしまいます。
一方、小学生に教えるつもりで学ぶ人は、どう考えるでしょうか。
小学生に教えるつもりで学ぶ人
- 株式会社とは何か?
- なぜ株式会社があるのか?
- 株式って何?
まず小学生にどう教えるかを想像し、どんな質問をされても答えられるように学ぼうとするはずです。
大人とは違った角度から質問されるかもしれないので、一つひとつの言葉の意味に加えて、そのテーマを取り巻く全体的な流れと、その流れをつかむための原理原則を理解する必要があります。
「そりゃ『普通に学ぶ』よりも大変な作業になるから、結局『多く学べ』って根性論的なことでしょ」と思いましたか?確かに短期的に見れば、ただ多く学ぶだけのようですが、長期目線で見るとそうではありません。
単純に考えて、単語を1個学ぶより、10個学ぶ方が10倍大変です。ですが、一つのテーマからつながる単語やストーリーといった、そのつながりを意識することで、ただ単語を覚えるよりもずっと楽に学ぶことができます。
②要点を理解できる
次は「為替」の項目を、事前知識が多少ある状態で学ぶ場合です。普通に学ぶ人は、さらさらっと読み進めてしまう項目も、小学生に教えるというミッションが待ち受けている人は、分かりやすく伝えるにはどうしたらいいかを考える必要があります。
為替の事前知識がない相手に理解してもらうには、どの順序で伝えるべきか考えるはずです。
これによって、その項目では何が要点で、何が補足事項なのかをくっきりと理解することができます。
このメリットは「①原理原則を理解できる」に近いですが、すでに理解していることであっても、再度見てみることで新たな気付きを得られるという違いがあったので、分けて解説しました。
③学びが定着する
これまでに解説してきたようなプロセスで学びを得た場合、その学びの定着率が高くなることが分かっています。
アメリカ国立訓練研究所が公表したラーニングピラミッドでは、7つの学習方法の中で「他者に教える」方法が記憶の定着率が最も高いとされています。
さらに、教える相手を大人ではなく小学生に設定すると、より原理原則・要点の理解を深める必要を持たせることができます。その結果、自分の学びを深めるだけでなく、記憶の定着もより強くできることにつながっていきます。
まとめ
- 何も考えずにただ努力する学びは非効率。「小学生に教える」という前提を置くことで濃いものになる
- 学びの濃さは小学生に教えるという前提からくる「原理原則」や「要点」の理解によってもたらされるため、しっかりとその仮定を想像する
- 小学生に教えるという前提によって記憶の定着率も高くなるため、遠回りに見える方法も長期的には効率が良い
以上の解説を参考に、今やっている、もしくはこれからやる勉強で実践してみましょう!
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