プリスクールという名前を耳にしたことはあっても、どのような場所なのか具体的にはよくわからないという人は多いのではないでしょうか。我が家もそろそろ保育園や幼稚園のことも考えないといけないと感じています。プリスクールは主に未就学の子どもが通う教育施設ですが、保育園や幼稚園とは異なります。この記事では、プリスクールと保育園や幼稚園との違い、通うことで得られるメリット、選ぶときのポイントなどをまとめていますので紹介していきます。
プリスクールとは
プリスクールという言葉は、欧米と日本とで意味するところが違います。欧米のPreschoolは2~5歳の子どもが通う教育施設です。つまり、ふつうの保育園や幼稚園を意味します。一方、日本でプリスクールというときは、英語を使う環境のなかで未就学児の保育を行う施設を指すことが一般的です。子どもの受け入れ年齢や預かる時間などは施設によって異なります。たとえば、週に2日間だけというところもあれば、週に5日間、17時までというところもあるのです。
英語を使う環境であることは共通していますが、その比率は施設によって異なります。主なパターンは次の3つです。
・入園してから卒園するまでほぼ英語のみ使うタイプ
・日本語と英語を使うタイプ
・最初は日本語メインで学年が上がるにつれて英語メインに移行するタイプ
プリスクールと保育園・幼稚園の違い
■活動内容
ここでは、保育園・幼稚園との違いを通し、プリスクールの特徴を説明します。
まず、一般的な保育時間についてみていきましょう。幼稚園の基本的な保育時間は、施設によって多少の違いはあるものの、9時~14時ごろが一般的です。保育園の場合は7時半~18時ごろとなっていることが多いでしょう。
プリスクールの保育時間は、幼稚園の時間帯とほぼ同じところが多いです。しかし、なかには17時ごろまでなど長く預かっているところもあり、施設によって異なります。
次に、英語に関わる活動内容についてみていきましょう。幼稚園や保育園のなかには、週に何度かネイティブの英語講師を迎え、英語に親しむ時間が設けられているところがあります。歌を聞いたりダンスをしたりして、英語に楽しく触れ合う活動をすることが一般的です。
プリスクールの場合は、英語は日常的なコミュニケーションツールであり英語漬けの環境で生活します。アルファベットやフォニックスを学ぶこともあります。フォニックスとは、英語圏において子どもたちにアルファベットのスペルと発音のルールを教えるときに用いられる指導法です。日本の子どもたちが「あいうえお」を学ぶように、英語圏の子どもたちはフォニックスを学び、母語である英語の読み書きを習得します。
■先生の免許
保育園で保育士として業務にあたる場合、保育士資格を取得している必要があります。幼稚園で指導する場合は、幼稚園教諭免許が必要です。一方、プリスクールで保育士として働く場合は保育士資格が必要ですが、英語講師に関しては義務づけられている資格や免許はなく、明確な基準は定められていません。プリスクールごとに「海外への留学経験があること」「海外にある大学を卒業していること」など、講師を採用する基準が設けられています。いずれのプリスクールでも共通しているのは、「英語講師にはネイティブレベルの英語力が求められる」という点です。
プリスクールは日本の学校教育法にも児童福祉法にもあてはまらず、幼稚園にも保育園にも該当しません。そのため、自治体の認可を受けるのが難しく、ほとんどのスクールが認可外です。とはいえ、認可外だから信頼できないということはもちろんありません。認可保育所に準じて作成された基準をしっかり守っているかどうかの監査を受けています。
■学費
保育園でも幼稚園でも、通わせるときに気になることは学費がいくらかかるかということでしょう。認可保育園の学費は親の収入によって変わりますが、1年間でおよそ30万円程度、私立の幼稚園の学費は1年間で50万円程度プラス入園金が20万円程度必要でした。年齢による条件や、無償化の範囲は済んでいる地域によって異なりますが、基本的に学費は幼児教育・保育の無償化により、令和元年10月より無料となっています。
プリスクールの学費は、その施設の活動内容や地域などでも変わりますが、1年間で100~180万円程度かかることが一般的です。プリスクールも、状況によっては一部給付金を受け取れることがあります。
プリスクールとインターナショナルスクールの違い
プリスクールと混同されやすい施設にインターナショナルスクールがあります。ここでは、この2つの違いについて説明しましょう。どちらも英語を使って教育を行うという点は共通しています。大きく違うのは対象としている子どもの層です。
基本的に、インターナショナルスクールは英語を母国語とする子どもを受け入れる学校とされています。日本の言語や文化になじんでいない子どもが日本の一般的な学校に通うと、ストレスを感じたり大きく戸惑ったりする可能性が高いでしょう。インターナショナルスクールは、そのような子どもがストレスを感じることなく学校生活を送れる場所です。英語を学んで習得するところではなく、母国語である英語で科目を学ぶところです。
一方、プリスクールは主に日本人の子どもを対象としています。日本人の子どもが英語を習得するための環境であり、教育を提供している施設なのです。なお、インターナショナルスクールでもプリスクールでもない、「インターナショナルプリスクール」と呼ばれる機関もあります。これは、小学校や中学校のあるインターナショナルスクールに併設されている、小学校に通うまえの子どもが通う部門のことです。
子どもをプリスクールに通わせる利点
子どもを一般の保育園や幼稚園ではなくプリスクールに通わせる利点は、主に2つあります。それぞれの利点についてみていきましょう。
■英語力が向上する
英語と日本語は言語構造がまったく違います。そのため、習得するのは容易ではありません。言語構造が似ているドイツ語の話者であれば英語の習得もスムーズです。
しかし、日本語を母語とする人が英語を習得するには、その4倍の学習時間が必要といわれています。一般に、日本人が英語を習得するためには少なくとも2000~3000時間が必要といわれているのです。幼児期から英語教育をスタートさせれば、それだけ多くの学習時間が確保できます。早い時期から英語を学ぶほど、上達も見込めるでしょう。
幼児期は語学を学ぶのに適した時期とされています。この時期は、日本語にはない英語特有の発音や周波数も比較的スムーズに認識しやすい傾向があります。英語で考え、英語で聞いたまま理解できるいわゆる「英語脳」が身につきやすいのも幼児期です。プリスクールは、基本的に朝の挨拶から帰るときまで英語を使って過ごします。子どもが自然な英語を吸収し、英語力を向上させるのにうってつけの場所といえるでしょう。
■異文化への理解が深まる
日本の文化のなかだけで暮らし外国の文化や生活に触れずに成長すると、知らず知らずのうちに異文化を恐れたり軽蔑したりするようになることがあります。また、外国人に外国語で話しかけられたとき緊張して委縮してしまい、まともに話せなくなる人もいるでしょう。
このままでは、グローバル化が進み多様化する社会に対応するのは難しくなります。国際的に活躍できる大人になるためには、語学力を身につけるだけでなく、異文化に親しみ深くきちんと理解しようとする姿勢を持つことが重要です。
プリスクールでは、普段の生活を英語で行いコミュニケーションをはかります。また、外国で行われている行事などさまざまなイベントを実施して異文化に触れ、理解する機会を与えてくれます。日本文化とは異なる文化を知ることで視野も広がり、寛容性が磨かれるでしょう。普段からさまざまなバックグラウンドをもつ人と話すことで、知らない外国人に急に話しかけられたといったシチュエーションでも落ち着いて対応できるようになります。
実際に英語を使って生活し交流するという経験を重ねることでグローバルに通用する感覚や表現力が養われるのも、プリスクールに通うメリットの1つです。
プリスクールを選ぶときのポイント
プリスクールのなかにも、質の高いところもあればそうではないところもあります。お金や時間を無駄にしないためにも、良いスクールに通いたいものです。そのためには、次に述べるポイントに注意してプリスクールを選ぶと良いでしょう。ここでは、プリスクールを選ぶときに注意すべき4つのポイントを紹介します。
■教育方針
プリスクールには明確な定義や基準はなく、施設によって打ち出している教育方針やプログラムには大きな違いがあります。この教育方針に賛同できるかどうかが重要です。スクールによって、一切日本語は使わず英語のみというところもあれば、主に英語を使いながら日本人保育士がサポートしてくれるところもあります。年少のうちは主に日本語を使って生活し、徐々に英語を増やしていくところもあります。
日本語のサポートがなければパニックになってしまう子どもに、英語オンリーのプリスクールはあまり向いていません。一方で、物怖じしない性格で英語オンリーでもどんどん話しかけられ、楽しめる子どももいます。子どもの性格をよく見極めて、合っているスクールを選ぶことが大切です。英語を使って音楽やアート、料理などさまざまな活動を行い子どもの社会性や想像力を育てるというプリスクールもあります。どういった活動をしているのか、カリキュラムの内容を確認しておくことも重要です。
■延長保育や送迎の有無
一般に、プリスクールの保育時間は14時ごろまでです。しかし、なかには延長保育を実施しているところもあります。共働きなどの理由で遅くまで預かってほしいという人もいるでしょう。その場合は、延長保育を実施しているかどうか、実施しているなら何時までかなどを事前に確認することが必要です。延長料金についても確かめておくと、プリスクール選びの参考になります。
また、プリスクールが自宅から近ければ問題ありませんが、遠方にある場合は送迎サービスがあるかどうかも確認すると良いでしょう。
■講師の質
質の高い良い講師がいれば、子どもの英語力の向上も見込めます。ネイティブ講師がどれくらいいるのかも重要です。なかにはほとんどが日本人講師というケースもあります。英語のリズムや音を習得しやすい時期ですので、ネイティブ講師に触れる時間を多くしたいものです。オープンスクールや無料体験などに参加し、講師の質はどうか、ネイティブ講師はどれくらいいるか、講師と子どもとの相性は良いかなどを確かめると良いでしょう。
また、講師が保育士資格やプログラムに関する専門的な資格を持っているかどうかも判断基準の1つとなります。子どもを長時間預けますので、保育士の資格を所有し、保育に関する知識や技術がある講師がいると安心です。音楽や体操などのプログラムを実施するスクールであれば、専門的な資格を持っている講師がいれば質の高いレッスンが受けられます。
■アフターフォローの有無
プリスクールに幼いころから通っても、卒園後に一般的な小学校に通うようになり英語と関わらなくなると、身につけた英語を次第に忘れてしまいがちです。プリスクールで学んだことを忘れないようにするためには、卒園したあとにも継続的に英語に触れあえる環境を維持することが必要です。
そこで、プリスクールのなかには卒園後も学童保育のような形でイマージョン教育を行っているところがあります。イマージョン教育とは英語指導法の1つで、英語漬けの環境で英語を教える教育のことです。プリスクールを選ぶなら、このようなアフターフォローがあるところにすることが望ましいでしょう。
子どもが自然に英語を学べるプリスクールKids Duo Internationalがおすすめな理由
さまざまなプリスクールがありますが、高い英語力の習得を望むならKidsDuointernationalがおすすめです。KDIでは、アートやクラフト、音楽、運動といった楽しいプログラムを多数用意し、知的好奇心を刺激しながら英語教育を行っています。ネイティブ講師とバイリンガル講師が常駐し、子どもたちは生きた自然な英語でコミュニケーションをはかりながら、必要なときは日本人講師のサポートが受けることもできるため安心です。最長で20時半まで預かってくれるので、共働きの家庭でも安心して利用できるでしょう。
プリスクールで早めの英語教育を!
プリスクールは、幼児を対象に英語教育を行う施設です。早い段階から英語に親しませることで、子どもが将来的にバイリンガルになれる可能性は高くなります。プリスクールを選ぶなら、講師の質やアフターフォローの有無を確認することも大切です。
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